PART 1【41歳の私がアメリカで子供を産む】妊娠超初期〜初期〜

6/14にかかりつけのクリニックで、妊娠陽性反応が出ました。「出産予定日は来年の2/11ですよ〜。」って簡単に言ってくれるねえ。こうして唐突に妊婦生活の開始です。この日から私の生活はガラリと一変。ダンナさんはたいそう喜んでいましたけど、何しろ40歳の妊娠ですから、油断は厳禁。しかも最初の産科検診は半月先の7/1。その間に何か起こっても私は平常心でいようと心に決めて、妊婦生活を開始。


そもそもなんの実感もないし、ただクリニックで陽性と言われただけで個人的には、できるだけいつもと変わらない生活を心がけようとしていた私なんですが、当然の事のように妊婦には様々な禁止事項が襲いかかります。昨日まで飲んでいたお酒は当然禁止。コーヒーも控える、各種サプリの摂取、ゴルフ、ジョギング、筋トレの一時禁止(クリニックの人は良いって言ったけど)、お寿司、生ハム、デリミート(お惣菜コーナーのサンドイッチやらデリのハムやら)禁止、我が家に(というか私に)様々な禁止令が布かれました。禁止令の執行を宣言するのは言うまでもなくダンナです。各種サプリの処方もダンナです。私と違って神経質なダンナの性格上、私に妊婦を任せるには危なっかしくて頼りないということらしい。確かに私は妊娠がわかる前日まで毎晩「うぉーー腹が〜ちぎれる〜」とか言いながら腹筋に精を出し、炎天下の中週に1回のウォーキングとゴルフ、数回のジョギングを続けていましたから。

この時期は特に人に言う予定はなかったけど、アメリカの、すでに交わしている約束がある友人には順に伝えていきました。みんな信用できる友達だったし、今考えてもそれは正しい判断だったと思う。

やがてそれから5日ほどでつわりの兆候が現れる。空腹時に気分が悪くなる、食べづわりと呼ばれるつわり。このころはまだ呑気にバナナ食ってりゃ凌げるレベル。

体の変化としては、妊娠してからずっと喉が渇き、唇がガサガサです。あと歯茎から血が出るようになりました。お肌はなぜかツルッツル。おっぱいにウニか栗かボールペンが2-3本入ってるみたいに痛い。

7/1 初診。私は基本的に本当に本当に健康人間で、深刻な病気はおろかアレルギーやら花粉症、肌トラブルに至るまでほとんど医者にかかったことがない。これまで私の中で一番深刻だったのは、虫歯(夜中に恵比寿の歯医者を叩き起こした)と偏頭痛(閃輝暗転で死ぬかと思ったけど医者に「それ偏頭痛あるある」と一蹴される)と肺に影(あれどうなったんだろう・・・3年経過観察して異常なし、アメリカ来てレントゲン撮らなくなったのでその後どうなったかは不明。)くらい。だから婦人科にもこれまで40年の人生で一度もかかったことがありません。人生初の妊娠で、人生初の産婦人科検診です in America. 初診では、問診、妊婦生活についての注意事項、内診(拷問椅子)、尿検査、血液検査と超音波検査をしました。尿検査、内診(拷問椅子)、血液検査は主に現在の健康状態を調べるためのもので、結果は後日ということでしたが、超音波検査は映像をその場で見ることができる例のアレ。モニターに映る豆、これこそが赤ちゃんの元である胎芽です。私はここまで幸い痛みも出血も全くない状態だったので、体内に異常がないという実感がありましたが、ダンナはこの映像で、子宮外妊娠などのトラブルがないことを知って心底ホッとしたようでした。病院は看護婦さんもお医者さんもみんな親切で信用できる病院のようで、私はそれにホッとしました。次の検診は30日後の7/30。後日受け取った血液検査は結果は全て良好。アメリカでも40代の出産は今や珍しくないとはいえ、アメリカの40代には糖尿病や高血圧、太り過ぎや心臓病などすでに病気を患っている人が多いため、あなたは40歳だけど本当に健康で良いと太鼓判を押されました。

それから数日で本格的につわりの時期が訪れました。それはまるで終わりのない二日酔い。飲んでもないのに二日酔い。理不尽すぎる。それからの2週間はつわりとの戦い。キッチンには立てず、食事の用意をしている間に座り込む。でも考えてみたら、私のつわりはその後たったの2週間ほどで程なく収束していくのでした。

実感としてつわりがすっかりなくなったと思えたのは7/27、友達が暇だ〜って連絡をくれたのでランチして、買い物して、お茶して、夕方帰って、その後元気がみなぎって家中に掃除機をかけ、トイレとお風呂を掃除して、再び友達を呼んでウチでご飯を食べた時に、つわり終わったかもと思いました。というのも、外ではどんなに元気に動き回っても、帰ってくると「全然大丈夫、けどとりあえず一回横になりたい。」という気持ちが真っ先に来てたのがなくなったので。今も疲れると割と横になってますけど、毎日台所に立てるし、果物や軽い食べ物で空腹を散らすこともほとんどなくなりました。

そうこうしている内に7/30、2度目の検診。この間に両親への報告をすませ、私は41歳になったのでした。二度目の検診は問診、血液検査、超音波検査です。問診では「何か質問ない?」と聞かれましたが、つわりも終わったようだし、痛みも出血もないので正直言って何も聞くことがないです。と答えました。血液検査は前回の母体の健康状態を調べるものではなく、胎児の遺伝子を調べるいわゆる新型出生前検査です。アメリカではすでにポピュラーな検査で費用も日本より大分安いようです。私は高齢出産ですので、この検査は勧めらるまま受けることにしました。遺伝子検査ですので、男女の性別もこの検査結果で明確になります。結果は2週間後。超音波検査は医師による前回のものと違い、超音波技師による細部の計測。首回りの計測や鼻骨の確認やら何やら、これも胎児に見られるダウン症の兆候を調べる検査も兼ねており、目視での検査では特に異常なしとのことでした。写真をいっぱい撮ってもらって、いただくことができました。ダンナはそれを見て「美人だ、男前だ」とか言ってて、人ってキャラ変わるもんだと思いました。ちなみに遺伝子検査の結果は全てネガティブ、性別は男でした。

体の変化としては、渇きは相変わらず、唇も相変わらずガサガサです。歯磨き時、歯茎の出血も続いてます。お肌の状態は悪くないです。初期に見られたツルッツルって感じではない。1回目の検診では1日に水を2L飲むようにと言われていたんだけど、2回目の検診で3Lに増えました。これが何気に辛い。でもいくら水飲んでもお腹がチャプチャプすることはない。

さて、つわりが終わるとお腹も大きくない今の時期、自分が妊婦であることを忘れてしまいます。ビールを飲んでいる人を見て、う、うまそうだね。と思ったり、ゴルフ行きたいな〜と思ったり、自制するのが大変です。8月に入り妊娠中期に入ります。妊娠してから体重はほぼ変わらず、1kg増くらいですかね。お腹も出てきた気もするけど、この大きさじゃ7ヶ月ぐらいだろ(食後)っていうただのデブなんだかなんなんだか区別がつきません。